料理・飲み物と水

料理と水

料理の味も作り方も大きく左右する、水。
水と食文化のトリビアを、我が家のキッチンで
京から使えるヒントを交えながらご紹介します。



郷土料理と




海外の旅行先で食べたその土地の郷土料理。帰国後、同じおいしさを求めてレストランに入り、なんとなくガッカリした経験はありませんか?逆に海外で食べる和食も、どこかヘンな感じです。材料の違い、気持ちの違い、気候の違い…さまざまな理由が考えられますが、料理の風味を左右する一番の要因が水です。
日本のように水の豊かな国では、恵まれた水質を活かした食文化が発達します。水が少ない地域では、限られた水資源を有効活用した料理が考案されます。例えば最近話題のタジン鍋のように。
ただ単に口に合うかどうかではなく、文化までふくめた料理と水との深いかかわり。そこには今日のキッチンですぐにも使える料理のヒントもいっぱいです。



おいしい軟でふっくらご飯




水田で稲を育てるところから、水で炊き上げる炊飯まで。日本の米食は、水が育んだ食文化の代表です。そして和食に合うふっくらとしたご飯に炊き上げるには、炊飯に軟水を使うことがポイント。その理由は、硬水では水に含まれるカルシウムがお米の植物繊維を硬くしてしまうからです。
逆に、いつものお米をチャーハンにしたり、インディカ米を使った料理をつくる時は、硬水を用いることでベタつかずおいしい仕上がりにすることができます。


の成分と麺づくり




うどんやそばなどの麺類も水との関わりが深い食べ物です。麺をつくる時もゆでる時も、食べる時も水が欠かせません。プロの世界では、ゆで上げた麺を洗う時の水にもこだわるほどです。
そば打ちでは、ある程度のカルシウムやマグネシウム分を含んだ水の方が、麺にこしが出るのだそうです。一方うどんの場合は、水の硬度(ミネラル分)が高くなるとゆで時間が長くなってしまうため、軟水のなかでも硬度の低い水が用いられるそうです。
また、ラーメンの麺には重要な「かんすい」という材料があります。麺に「かんすい」が入ることで、ラーメンらしい食感が生まれるのです。この「かんすい」は、炭酸カリウムや炭酸ナトリウムの水溶液ですが、そもそもは中国の奥地でたまたま用いた湧き水に同じような成分が含まれていたことに由来すると言われています。

京都のと京料理




日本の食文化の極みともいえる京料理。そこには、日本ならではの軟水でしかなしえなかった料理の例をいくつもみることができます。
そのひとつに豆腐があります。豆腐はニガリ(主成分は塩化カルシウム)で固めますが、このとき硬水を使ってしまうとカルシウムが多くなりすぎてしまい、おいしい豆腐にならないそうです。
料理の基本となるお出汁も、軟水でなければ風味を引き出すことができません。ミネラル分の多い硬水には、うまみ成分が溶け出しにくいからです。また軟水でとったお出汁は、野菜にもしみ込みやすく、やわらかく仕上げることができます。
ちなみに京都でこうした料理が育まれたのは、地下に、琵琶湖と同じほどの豊かな水量を誇る巨大な地下水があるから、だそうです。京都の地下水は、水質の良い超軟水とのこと。その水は、茶の湯や日本酒づくりなどにも用いられてきました。

更新:2013年08月05日

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