水の種類、私たちのカラダと水

水の種類

水にもいろいろな種類があることをご存知ですか?
なかには赤ちゃんには気をつけたい種類も。
それぞれの違いや特徴をご紹介します。


水の種類


日本でもっとも一般的な水、軟水

水の種類としてよく使用される「軟水」「硬水」という言葉。その違いは、水のなかにふくまれるカルシウムとマグネシウムの量にあります。数値(硬度)の基準は国ごとに多少の違いがありますが、一般的に1リットルあたりの水に溶け込んでいるカルシウムとマグネシウムの量が100mg未満の水を軟水としています。

硬水か軟水かを分ける一番の要因は、その水をどこで取水したかの違いです。雨として地表に降った水が地中にしみ込み最終的に取水されるまでの間に、水には周囲の地層からカルシウムやマグネシウムなど様々なミネラル成分が溶け込みます。溶け込む量は、水が地中を通る年月や、その地域の地層の種類と関連しているのです。その地形から日本はほとんどが軟水で、それだけ私たちにとって飲みなれた水といえます。

軟水は、カルシウムやマグネシウムが少ないぶん口当たりがやわらかく、飲み物や料理にあまり影響を与えません。特に水が決め手となる日本茶や和食には、欠かせない水と言えます。



ミネラル豊富な硬水、赤ちゃんには要注意

硬水は、1リットルあたりの水に溶け込んでいるカルシウムとマグネシウムの量が100mg以上の水です。100mg~300mg未満が中硬水、300mg以上が硬水とされています。その名のとおり、軟水を飲みなれた日本人からすると喉ごしが硬い感じがします。石灰質の地層が広がるヨーロッパではほとんどが硬水ですが、日本では沖縄など一部の地域でしか見られません。

日本の料理にはあまり適さない硬水ですが、体に大切なカルシウムやマグネシウムを補給できるというメリットもあります。

ただし、赤ちゃん用の粉ミルクには、おすすめできません。もともと栄養バランスが調整されている粉ミルクに硬水を用いると、カルシウムやマグネシウムが多くなりすぎてしまう恐れがあるからです。



ミネラルウォーターの4つの種類

私たちはよくペットボトルに入っている水をひとくくりに「ミネラルウォーター」と読んでいますが、国(農林水産省)が設定した品質表示ガイドラインでは、ミネラルウォーターは、次の4つの種類に分けられています。

[ナチュラルウォーター]
特定の水源から採取された地下水(鉱泉水、鉱水など)で、ろ過・沈殿・加熱殺菌処理をした水。

[ナチュラルミネラルウォーター]
特定の水源から採水された地下水(ナチュラルウォーター)のなかでミネラル成分が溶け込んでいる水を、ろ過・沈殿・加熱殺菌処理をしたもの。

[ミネラルウォーター]
何種類かのナチュラルミネラルウォーターを混ぜ合わせたり、ミネラル成分を人工的に調整した水。

[ボトルドウォーター]
水道水や蒸留水、河川の表流水など飲むのに適している水をボトルに詰めたもの。処理方法には、特に決まりはない。

ちなみに、ヨーロッパでは、水や水の管理に対する考え方が日本とは異なっています。ヨーロッパでは、ナチュラルミネラルウォーターについて、水源の安全性を厳重に確保したうえで、殺菌処理などの加工をいっさい禁止しています。
そのため、外国のミネラルウォーターには、体に無害な種類とはいえ菌が存在しています。赤ちゃんに飲ませる水として、適しているとはいえない理由です。


名水=良い飲み水とは限りません

豊かな水、きれいな水として長く人々に親しまれ、広く知られてきた水のこと。1985年に環境庁(当時)によって「名水百選」が選定されたことから、名水という言葉が一般に用いられるようになりました。各地の名水は、その水質の良さから米作りや飲み物、食べ物などに幅広く使われていますが、名水という名称は「飲料水として良い水」という意味ではありません。

工場用につくられた水、純水

水の中の不純物を人工的に取りのぞいた水のこと。医療や工業などの用途に使う水で、飲料用ではありません。

更新:2013年08月05日

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